会長挨拶
写真は写心
報道写真から発展した写真は現代では芸術分野に参入し
真実を伝える役目と、アートの分野を育てる2分野が見られます。
つまり、真実を伝える報道は写真であり
アート写真は作品で心を表現する写心となります。
カメラの性能が著しく発達した近年、シャッターを押すだけで
美しい風景や可愛らしい子供の姿が誰でも撮れる時代になりました。
私の申し上げたい事は「カメラに写真を撮ってもらっていませんか?」です。
つまり、ご自分が撮りたい被写体をご自分の心が撮り込み
その中の何を表現したいかを考えてシャッターを押すのです。
カメラを使ってご自分の心の中を表現する道具として使用してください。
カメラの品質、価格の高低と作品の良し悪しは関係ありません。
写心を撮ってください。
感動・感銘を受ける作品創り
写真は引き算、絵は足し算と呼ばれています。
絵を描くとき、主役を決め、脇役を考え、無駄な物は描きません。
写真を撮るとき、ご自分のイメージに合わない物はなるべく写さない様
画面から引き算して作品創りをします。
撮影に出向いたとき、感動場面に出逢う事がカメラマンなら
何度かあった事と考えられます。
その時皆様はどの様な気持ちを抱きましたか?
感動・感情が乱れ理性を失って無我夢中にシャッターを押していませんか?
その中にあっても、感動を作品にするには理性が伴います。
もしそれが風景であるならば、その風景の中の
何を一番に伝えたいかをまず考えてください。
例えば、「夜明けの太陽なのか、山々に流れる霧なのか」を
瞬時に判断して作画してください。
つまり、主役をまず決めてから脇役を付け、主役を引き上げるに不要なものは思い切って
入れないことです。
そうする事で、作者の想いがはっきりと見る人に伝わり感動を与える事が出来ます。
それがコンテストの応募作ならば審査員の眼に止まるのです。
ご自分の心を写す「写心」にして下さい。